技能実習制度と育成就労制度との違い①
技能実習制度と育成就労制度との違い
技能実習制度を廃止し新設される「育成就労制度(厚労省の出典資料:https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/001231483.pdf)」について、現在判明している4つの大きな変更点についてお知らせいたします。なお、育成就労制度の詳細は決まっておりませんが、技能実習制度からの完全移行は2030年頃を見込んでいます。
- 1.受入期間の短縮
- 2.転籍要件の緩和
- 3.日本語能力要件の追加
- 4.受入れ職種の削減
受入期間の短縮:
受入れ期間に関しまして、技能実習制度では技能実習3号まで含めますと受入期間は「最大5年間」ですが、育成就労制度では「最大3年間」と短縮される見込みです。
転籍要件の緩和:
企業転籍に関しまして、技能実習制度でも「やむを得ない場合の転籍」は認められておりますが、育成就労制度では「本人意向による転籍(諸条件あり)」が追加される見込みです。そのため、転籍条件によっては、外国人が地方から利便性の高い都市圏の企業へ流出する懸念があります。
日本語能力の要件追加:
日本語能力の要件に関しまして、介護職は従来通りですが、他職種でも日本語能力N5相当の要件が追加される見込みです。なお、育成期間終了後に特定技能制度への移行する際は日本語能力N4相当の要件が追加される見込みです。
受入れ職種の削減:
受入れ職種に関しまして、育成就労制度はあくまでも特定技能制度への移行を目的にしているため、特定技能制度で受入可能な職種に限定される見込みです。そのため、技能実習制度では受入れ可能な職種であっても、育成就労制度では受入れができない状況が発生する懸念があります。